フランス・ラグビーW杯2023

明けましておめでとうございます。

今年も多少気まぐれな(笑)当ブログを引き続きご愛顧のほど、よろしくお願いします。

パリ・オリパラ・イヤーが幕を開けました。

パリ・オリパラは沢山の環境イニシアチブを用意しているので、今後どのようにスポーツ界が動いていくのかを図る上でもとても重要な大会になりそうです!

その前哨戦として、昨年、同じくフランスで開催されたラグビー・ワールドカップでも、たくさんのサステナビリティ推進の取り組みがなされていたので、ちょっと振り返ってみたいと思います。

インパクト・ポジティブ」と名付けられたこの取り組みは、4つのコミットメント:

  1. 持続可能なサーキュラーエコノミー

  2. 教育と雇用

  3. 環境負荷の軽減

  4. インクルージョンとアクセシビリティ

という分野においてなされました。

この4つの分野が、ラグビーW杯が目指した持続可能な社会へのチャレンジ、ということになります。

こういう分野の作り方を見ていても、参考になりますね!

1番目と3番目、なんで一緒のグループにしなかったのかなぁ。。なんていう素朴な疑問はあるものの、とても端的で、すっきりしている印象です。

簡単に、一つ一つ見ていきましょう。

①持続可能なサーキュラーエコノミー

このコミットメントは、「責任のある調達」と、「ヘルシーでローカルな食の提供」の2つのテーマからなります。

スポーツの大会で購入される食やいろいろな物品に対して、しっかりと調達コードを定め、環境負荷の低いもの、ゴミの少ないもの、障がい者の雇用などに貢献するものなどから物品提供を行うことを取り決めています。

フードロス対策も万全。専門の団体と連携したり、大会関係者に対して啓発をしたりしたようです。

さらにスタジアムでの食の提供が大会の見どころ!

環境負荷の低い地産地消を意識しつつ、しっかりとフランスが誇るフランス料理をアピール。

23人の有名シェフのグループが、試合が行われた各都市のスタジアムで、地元の食材をアピールしたサンドウィッチ・メニューを披露!

これは楽しそうですねー!

②の教育と雇用のコミットメントでは、若者のボランティアの教育や、障がい者を雇用や、学校でのインクルージョンや平等に関するプロジェクトを多く実施しています。

そして③環境負荷の軽減。

今、スポーツのイベントが一番頭を悩ませ、力を入れている分野ですね。

ニュースにもなっていましたが、今大会、選手、スタッフ、観客の移動は、かなりのCO2削減に貢献しました。たとえば…

  • 代表チームの移動の80%は電車かバスを利用

  • 大会関係者やメディアだけでなく、観客も含め、88%が電車を利用するプログラムが組まれ、

  • さらに地元の団体と連携して、観客が駅からスタジアムまで自転車で行けるようにしたり、カーシェアリングも出来るようにしたり。

移動にかかるCO2を減らすためにさまざまな工夫がされました。

ゴミ処理も徹底管理!

そもそもゴミを出さない工夫。

出てしまうゴミは徹底的にリサイクル。

特にシングル・ユーズ・プラスチックは、リサイクル(不純物が混じらないように回収して再利用)を徹底したようです。

ゴミの分別も、家庭ゴミのように細分化!

飲料メーカーのボルビック社との協働で、ボランティアをスタジアムに配置し、観客に対してゴミ処理に関する啓発を行いました。

④インクルージョンとアクセシビリティ

このコミットメントでは障がい者や病気の子どもたちをゲームに招待したり、LGBTQ+の啓発イベントをおこなったり。

フランスや世界が抱える差別や格差に対し、しっかりとメッセージをアピールしました。

いかがでしたでしょうか。

熱狂のゲームの裏には、こんなにたくさんの工夫がなされていたんですね…。

人々を熱狂させる力があるからこそ、その場を利用して、地球やマイノリティの人々を守るための施策が、関わった人たちに伝わったかと思います。

これを読んでくださったスポーツ関係者の方。何か真似できそうな取り組みはありましたでしょうか。

少しずつでも、皆で取り組んでまいりましょう!

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