学生レポート 講義#06

海外スポーツクラブから学ぶサステナビリティ・マーケティング

  • 講義ポイント/サマリー

今回の講義では、リバプールFCのサステナビリティ活動「The Red Way」に焦点を当て、スポーツクラブがどのように持続可能性を推進しているかについて学びました。「The Red Way」は、クラブの価値観や活動を支える3つの柱に基づいた取り組みであり、2021年から正式に展開されています。 リバプールFCは、ISO認証などの取得を通じて組織内外のプロセスを標準化し、持続可能性の確保に努めています。この取り組みは、クラブとしての正しい方向性を再確認するための指標ともなり、改善を図るための重要な手段と位置づけられています。また、パートナーシップの形成においては、既存のプログラムを活用しながら、フットボールの力を持続可能性の目標達成に結びつけるための努力が続けられていることがわかりました。 講義では、地域コミュニティとの連携にも触れられました。リバプールFCの財団を通じて、ホームレス支援や警察との連携など、25000人以上が関わる活動が展開されています。このような活動は、日本ではあまり一般的ではない考え方ですが、地域社会に根ざしたサステナビリティ活動の重要性を示していました。 クラブ運営における課題として、スポンサーやパートナーからの圧力、認証取得が目的化するリスク、コミュニティとの連携の難しさが挙げられました。しかし、これらの課題に対しても、「The Red Way」はフットボールを通じた持続可能性の普及という明確な目的を持ち、進化し続けていると感じます。

  • 同世代に伝えたいこと

リバプールFCの「The Red Way」の取り組みは、スポーツクラブがサステナビリティを推進する上で多くの示唆を与えてくれると思います。同世代に伝えたいのは、スポーツの持つ力を活用することで、私たちも身近な環境問題や社会課題に影響を与えられるということです。 特に印象的だったのは、コミュニティとの連携や認証取得を通じて、活動の意義を再確認しながら継続的な改善を図っている点です。これは、スポーツだけでなく、どの分野でも参考になるアプローチだと思います。私たちも、自分の興味や特技を活かして、小さなアクションから始めることで、周囲に影響を与えることができるのではないかと考えます。

  • 感想

今回の講義を通じて、リバプールFCの「The Red Way」がいかに持続可能性に貢献しているかを学び、スポーツと環境活動が密接に結びつく可能性に感動しました。特に、財団を通じた地域コミュニティとの協力は、これまでの日本のスポーツクラブにはないユニークな取り組みであり、その意義の大きさに驚きました。 また、ISO認証の取得を通じたプロセスの標準化や、スポンサー・パートナーとの関係構築が、持続可能性の実現にどう貢献しているかを知り、課題に直面しながらも前進するクラブの姿勢に共感しました。私自身も、日常生活の中でできることを考え、小さな一歩を積み重ねていきたいと感じました。

  • 学生レポーター:藤倉萌映/早稲田大学